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駅すぱあとアンテナ
2013年3月号
駅すぱあとアンテナ（メールマガジン）
2013年3月号
今年は、伊勢神宮で20年に1度行われる「式年遷宮」の年。伊勢志摩地域への観光客増が見込まれている。この年に合わせ、3月21日（木）にデビューを迎えるのが近畿日本鉄道の新型観光特急「しまかぜ」だ。
「しまかぜ」は、大阪難波駅～賢島駅、近鉄名古屋駅～賢島駅の2路線を走る。大阪からは約2時間30分、名古屋からは約2時間10分。途中、伊勢神宮まで徒歩約5分の伊勢市駅をはじめ、宇治山田駅、鳥羽駅、鵜方駅などに停車する。
最大の特長は、充実した様々な設備やサービス。到るところで質の高さがうかがえ、"乗ること自体が楽しみとなる"鉄道の旅が実現する。そのデザインは、近鉄の「アーバンライナー」「さくらライナー」「伊勢志摩ライナー」など、代表的な特急をデザインした山本陸平氏が手がけた。
外観は、伊勢志摩の空をイメージしたブルーが基調。先頭車両のフロント部分は大きな6枚のガラスを用いた多面体で、シャープな印象を抱かせる。1号車と6号車は、このガラスを活かした見晴らしの良いハイデッカー車両で、フロントビューの景色を存分に楽しむことが可能。先頭の席に座ると運転士気分に浸れそうだ。
座席はすべて、デラックスカー仕様の3列配置。座席の間隔は、私鉄最大の125cmを確保している。ゆとりある空間が保たれているうえに、ロッカールームまで用意されているのが驚きだ。本革を用いた座席の背もたれ部分には、鉄道車両として初めてエアクッションを設置。腰の部分の硬さを調節できたり、電動レッグレストやコンセント、読書灯なども備えている。新幹線のグリーン車と比較しても、まったくひけをとらない仕様だ。
グループでの旅行に嬉しい座席も多数用意されている。大型テーブルを備えた、最大6人まで座れるサロン席は3ヶ所。他にも、座席部分が掘りごたつ風になっていて、靴を脱いでくつろげる和風個室や、L字型ソファとテーブルを配置し、車窓を眺めながらくつろげる洋風個室も備わっている。また、カフェ車両は近鉄伝統の2階建て。「海の幸ピラフ」や「松阪牛カレー」、「河内ワイン」に「五ヵ所のみかんジュース」、伊勢志摩でしか味わえないスイーツなど、沿線のグルメをゆったりとした空間で、景色を楽しみながら満喫することが可能だ。
「しまかぜ」は、運賃・特急料金に加えて、乗車キロ数に応じた特別車両料金が必要となる。また、個室を利用する場合は、別途個室料金（1室1000円）が発生する。それだけの対価に見合う「くつろぎ」が得られるということだろう。
伊勢神宮をはじめ、ミキモト真珠島や鳥羽水族館、二見シーパラダイス、志摩スペイン村、夫婦岩など、観光名所に事欠かない伊勢志摩の旅。リッチな気分に浸りつつ、この春お出かけしてみてはいかがだろう。
■観光特急「しまかぜ」
http://www.kintetsu.co.jp/senden/shimakaze/
今年の春、新幹線も様変わりをみせる。まず紹介したいのは、3月16日（土）に営業運転が始まる秋田新幹線「スーパーこまち」だ。先日始まった一番列車の指定席販売は、わずか15秒で完売。にわかに注目を集めている。
新型車両「E6系」を使用した「スーパーこまち」は、東京駅と秋田駅間を1日4往復する。宇都宮～盛岡間の最高速度が時速275kmから時速300kmに向上。これにより、東京～秋田間が5分短縮し、最速3時間45分（下り）で結ばれることになる。
先頭部分や上部に使われているのは茜色。普通車の座席は、実り豊かな稲穂をイメージした黄金色が基調。通路を、田んぼの中のあぜ道に見立てている。車両間のドアには白い稲穂のイラストが描かれていたりと、郷愁を誘うデザインに統一されている。また、グリーン車の内装は、秋田の伝統工芸である楢岡焼の釉薬「海鼠釉」と、「川連漆器」の漆の茶色を基調にした空間が広がっている。
「スーパーこまち」のデビュー当日、東北新幹線「はやぶさ」も、宇都宮～盛岡間の最高速度が時速20kmアップし、国内最高速の時速320kmとなる。東京と新青森間は、これまでよりも11分短縮し、最速2時間59分となる。2010年の新青森駅開業当時が最速3時間20分だったことを考えると、かなりの短縮といえるだろう。
上越新幹線も、変化の時を迎えている。「E2系」車両の投入等により、東北・上越新幹線開業から約30年に渡って使用されてきた「200系」が、3月15日に定期運行を終えることになった。2008年に初代新幹線「0系」が引退し、2011年には東北新幹線で「200系」が引退している。つまり、上越新幹線「200系」の引退で、新幹線デザインの象徴だった"だんご鼻"の面影を残す車両が消えることになる。一抹の寂しい思いもあるが、これも時代の流れ。定期運行終了後、4月14日（日）に運行予定の「さよなら200系」号がラストランとなる。愛着のある方は、ぜひ雄姿を眺めにいってほしい。
■2013年3月ダイヤ改正について（PDF）（JR東日本）
http://www.jreast.co.jp/press/2012/20121215.pdf
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次回2013年4月号は、2013年3月27日（水）配信予定です。お楽しみに！
「駅すぱあとアンテナ」2013年3月号
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今年は、伊勢神宮で20年に1度行われる「式年遷宮」の年。伊勢志摩地域への観光客増が見込まれている。この年に合わせ、3月21日（木）にデビューを迎えるのが近畿日本鉄道の新型観光特急「しまかぜ」だ。
外観は、伊勢志摩の空をイメージしたブルーが基調。先頭車両のフロント部分は大きな6枚のガラスを用いた多面体で、シャープな印象を抱かせる。1号車と6号車は、このガラスを活かした見晴らしの良いハイデッカー車両で、フロントビューの景色を存分に楽しむことが可能。先頭の席に座ると運転士気分に浸れそうだ。 
グループでの旅行に嬉しい座席も多数用意されている。大型テーブルを備えた、最大6人まで座れるサロン席は3ヶ所。他にも、座席部分が掘りごたつ風になっていて、靴を脱いでくつろげる和風個室や、L字型ソファとテーブルを配置し、車窓を眺めながらくつろげる洋風個室も備わっている。また、カフェ車両は近鉄伝統の2階建て。「海の幸ピラフ」や「松阪牛カレー」、「河内ワイン」に「五ヵ所のみかんジュース」、伊勢志摩でしか味わえないスイーツなど、沿線のグルメをゆったりとした空間で、景色を楽しみながら満喫することが可能だ。 
「しまかぜ」は、運賃・特急料金に加えて、乗車キロ数に応じた特別車両料金が必要となる。また、個室を利用する場合は、別途個室料金（1室1000円）が発生する。それだけの対価に見合う「くつろぎ」が得られるということだろう。 
今年の春、新幹線も様変わりをみせる。まず紹介したいのは、3月16日（土）に営業運転が始まる秋田新幹線「スーパーこまち」だ。先日始まった一番列車の指定席販売は、わずか15秒で完売。にわかに注目を集めている。
上越新幹線も、変化の時を迎えている。「E2系」車両の投入等により、東北・上越新幹線開業から約30年に渡って使用されてきた「200系」が、3月15日に定期運行を終えることになった。2008年に初代新幹線「0系」が引退し、2011年には東北新幹線で「200系」が引退している。つまり、上越新幹線「200系」の引退で、新幹線デザインの象徴だった"だんご鼻"の面影を残す車両が消えることになる。一抹の寂しい思いもあるが、これも時代の流れ。定期運行終了後、4月14日（日）に運行予定の「さよなら200系」号がラストランとなる。愛着のある方は、ぜひ雄姿を眺めにいってほしい。
