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駅すぱあとアンテナ(メールマガジン)

2014年7月号








九州に負けじと、四国も魅力的な観光列車が数多く走っている。今年7月、新たな観光列車として登場するのが「伊予灘ものがたり」だ。

コンセプトは「レトロモダンの列車に揺られ、すべての人の五感に響く、珠玉の鉄道旅」。運行区間は予讃線の伊予市駅と伊予大洲駅間だ。この間は、内子駅を経由する「山回り」と、伊予長浜駅を経由する「海回り」の2つに分かれている。「伊予灘ものがたり」は、"愛ある伊予灘線"の愛称がついた「海回り」を運行することになる。

車窓から望めるのは、伊予灘の穏やかな海。列車の外観は、海に映える美しい夕日を連想させる茜色と、太陽や柑橘系の果実を彷彿とさせる黄金色を基調としたデザインだ。

車内は、クラシックな褐色の木肌に洋風のソファー、和風建築の障子をイメージした窓のデザインが組み合わさり、和と洋が調和したレトロな雰囲気に包まれている。

座席は、伊予灘の絶景を望む海向き展望シートや、食事を楽しみながら歓談できるBOXシートや対面シートを設置。

さらに1号車「茜の章」には、和座椅子の畳席もあり、「和」の落ち着いたテイストが心地よさそうだ。一方、2号車「黄金(こがね)の章」は、バースタイルのダイニングカウンターを備えたモダンなインテリアで統一されている。

「伊予灘ものがたり」は、昨今増えつつある"レストラン列車"でもある。沿線のレストラン等と提携し、地元素材を中心に使った食事は事前予約制。

野菜をふんだんに使用したモーニングプレート「大洲編」、地元素材を使ったランチボックス「双海編」、瀬戸内海の素材を活かしたフランス料理松花堂弁当の「八幡浜編」のいずれかを楽しめる。伊予灘の穏やかな海を眺めながらの食事は、なんとも贅沢。記憶に残る旅になることだろう。

■伊予灘ものがたり
http://www.jr-shikoku.co.jp/iyonada/
高知県の四万十町と、愛媛県宇和島市を結ぶ予土線は、清流・四万十川の爽快な景観を感じられる路線だ。

高知県内では、ほぼ全区間で四万十川の清流を車窓から望むことができる。土佐大正駅から江川崎駅にかけては、蛇行する四万十川を貫くように走るため、トンネルを抜けるたびに四万十川が車窓の左右に入れ替わるところも嬉しい。左右どちらに座っても素晴らしい景観が望めることは、観光列車を走らせる路線として適しているといえるだろう。

予土線には、現在"予土線3兄弟"と呼ばれる3種の観光列車「鉄道ホビートレイン」「海洋堂ホビートレイン」「しまんトロッコ」が走っている。

今年は、予土線の全線開通40周年、ならびに宇和島駅~近永駅間開通100周年を迎える。そんな節目の年にデビューした観光列車が「鉄道ホビートレイン」だ。

なにより大きな注目を集めたのは、初代新幹線「0系」を模した外観。青と白のツートンカラーに、おなじみの団子鼻。思わず懐かしさに笑みがこぼれてしまう、愛嬌のある観光列車に仕上がっている。なお車内にはショーケースが設置され、過去から現在の新幹線の鉄道模型(先頭車)などが展示されている。

「海洋堂ホビートレイン」は、フィギュアの造形企画製作・販売で知られる海洋堂とのタッグで生まれた観光列車。

現在の車両全体のコンセプトは「SF」で、外観には宇宙や恐竜が描かれている。車内にも迫力ある恐竜の世界が描かれていて、設置されたショーケースには細部までリアルに表現された恐竜などのフィギュアが並ぶ。恐竜の足あとがデザインされた座席シートや、恐竜や動物のシルエットが模様になっているカーテンなど、細かい点も見逃せない。

「しまんトロッコ」は、かつて予土線を走っていたトロッコ列車「清流しまんと号」が昨年運転を終了し、新たに水戸岡鋭治氏によってデザインをリニューアルした観光列車だ。外観はトロッコ車両、気動車ともに鮮やかな山吹色。緑がいっそう濃さを増すこれからの季節に映えるカラーリングだ。車内にはテーブルと座席が設置され、ゆったりとくつろぎながら四万十川の風景を楽しめる。

また、今回のリニューアルによって、防雨・防寒のための着脱式シートが設置された。せっかくの旅行だから晴れるに越したことはないが、雨の日も快適に利用できるようになったのは嬉しい。

個性あふれる"予土線3兄弟"だが、1番の楽しみ方は、ダイヤに合わせて列車を乗り換えることで複数の観光列車の旅を楽しめることだ。うまく乗り継げば、片道で3種すべてに乗ることもできる。もちろん、途中下車して沿線の観光スポットを巡るプランを立ててもいい。好みのプランを立てて、予土線の旅を楽しんでほしい。

■予土線3兄弟
http://www.jr-shikoku.co.jp/yodo3bros/
これまで紹介した列車以外にも、高松駅・琴平駅~岡山駅間を走る「瀬戸大橋アンパンマントロッコ号」や、"四国三郎"の名で親しまれている吉野川の上流に位置する大歩危峡を走る「大歩危トロッコ号」、大歩危地区に伝わる妖怪伝説にちなんで、トロッコに妖怪達が乗り込む「大歩危妖怪トロッコ号」など、趣向を凝らした列車が四国には数多く走っている。

もうひとつ、四国の列車に関する今年のニュースを挙げるとすれば、新型特急電車「8600系」だろう。去る6月23日(月)、予讃線特急「いしづち」としてデビューを果たしたばかりだ。

車両のコンセプトは「レトロフューチャー」。正面からみると蒸気機関車をイメージした"円い顔"が特徴的だが、全体的には斬新で未来的なデザインに仕上がっている。

「8600系」で運転される列車は、高松駅午前6時発・松山駅午前8時36分着の「いしづち103号」と、松山駅20時34分発・高松駅22時58分着の「いしづち104号」。ただし7月1日(火)以降、車両試験や検査等の関係で、水・木曜日に運転する「いしづち103号」と、火・水曜日に運転する「いちづち104号」は、原則として特急気動車「2000系」での運転となる。

まだ梅雨の真っ最中ではあるが、夏の鉄道旅行の行先として、ぜひ四国の旅も候補に加えてみてはいかがだろう。

■JR四国
http://www.jr-shikoku.co.jp/


次回2014年8月号は、2014年7月30日(水)配信予定です。お楽しみに!
「駅すぱあとアンテナ」2014年7月号
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発行  株式会社ヴァル研究所 http://www.val.co.jp/
発行日 2014年6月25日(水)
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