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駅すぱあとアンテナ(メールマガジン)

2014年4月号








震災当時、深刻な被害を受けながらも、震災後5日目には久慈駅~陸中野田駅間で運転を再開した三陸鉄道。瓦礫の中を走る姿に人びとは勇気づけられ、三陸鉄道は復興の象徴とみなされるようになった。

あれから3年が経ち、ついに被災区間の復旧工事が完了。2014年4月5日(土)に釜石駅~盛(さかり)駅を結ぶ南リアス線、6日(日)に宮古駅~久慈駅を結ぶ北リアス線の全線運行がスタートする。

当日は、復旧に関わったすべての人びとはもちろん、日本国民にとって万感の思いがこみあげる日となるだろう。

全線運行再開に伴い、新たに5車両が導入される。昨年の南リアス線運行再開に伴って導入された車両と同様、クウェート国からの震災復興支援の一部が活用されている。
新お座敷車両「さんりくはまかぜ」は、「三陸の技 まるごと博物館」がコンセプト。外観も内装も、岩手の古民家をイメージして作られている。加えて、車両内には岩手の伝統工芸品を展示。スポット照明によって博物館のようなイメージを醸し出している。

同車両は、北リアス線で企画列車、団体貸切列車として使用される予定だ。この地を走るお座敷車両といえば、NHK連続テレビ小説「あまちゃん」を思い浮かべる人も多いことだろう。お座敷でくつろぎながら、美しい三陸の海を眺めてみたいものだ。

なお、三陸鉄道は昭和初期の時代をイメージしたレトロ調車両「さんりくしおさい」も運行しているが、新たに色やデザインを一部変更した新レトロ車両も導入される。こちらは南リアス線の祝日等に定期列車で運行するほか、団体貸切列車としても使用される予定だ。

震災発生当時、「3年で復旧を果たす」と語っていた三陸鉄道・望月正彦社長の言葉どおり、全線復旧を果たす三陸鉄道。しかし東北の復興は、まだ半ば。観光に訪れることで少しでも支援できればという思いだ。

■三陸鉄道
http://www.sanrikutetsudou.com/
三陸鉄道に限らず、魅力的な列車を導入して復興支援につなげようとする試みは、これまでも東北の地で継続的に行われてきた。4月12日(土)から運行が始まる復興支援列車「SL銀河」もそのひとつだ。

現在、日本各地でSLの雄姿を見ることができるが、「SL銀河」には大きな特徴がある。この地に生きた宮沢賢治の童話作品「銀河鉄道の夜」にちなんだモチーフが随所に施されている点だ。

牽引する蒸気機関車は、かつて岩手県内で活躍したのち、盛岡市の岩手県営運動公園に静態保存されていた「C58 239」を復元したもの。汽笛を轟かせ、煙をあげながら走る姿が山野になじむことだろう。

客車の外観は、夜空を彷彿とさせるブルーを基調に、「銀河鉄道の夜」に登場する星座や動物があしらわれている。内装も、宮沢賢治が活躍した大正から昭和の世界観を表現。ガス灯をイメージした照明や星座のパーテーション、ステンドグラスなどが味わい深い雰囲気を醸し出している。まさに非日常の空間だ。

さらに、宮沢賢治関連の展示や、東北ゆかりの品々の展示も予定されているほか、列車内には小型のプラネタリウムも設置。「銀河鉄道の夜」にちなんだ約10分間の映像に浸ることができる。

座席は全席指定で、運賃は通常の乗車券に指定席料金が加わる。運行区間は、JR釜石線の釜石駅~花巻駅間。平均時速45キロという低速で、4時間かけて走り抜ける。ゆっくり、のんびりとした運行も、この列車にふさわしいといえそうだ。

■SL銀河情報(JR東日本 盛岡支社)
https://www.jr-morioka.com/sl/
旅の途中で出会う桜ほど、春の訪れを感じさせてくれるものはない。東北地方で列車に乗りながら満開の桜を堪能できる名所を紹介してみよう。

青森県の津軽半島を走る津軽鉄道は、日本最北の民間鉄道。冬は地吹雪の中を走るストーブ列車で鉄道ファンにもお馴染みだ。沿線には太宰治記念館「斜陽館」や津軽三味線会館、立佞武多の館など、この地ならではの名所も多い。

遅い春がやってくると、沿線にある芦野公園駅が一大名所となる。ひっそりとたたずむ無人駅のホームに満開の桜が覆いかぶさり、「これぞ田舎の春」といった風景が出迎えてくれるのだ。桜のトンネルをのんびりと進むローカル線の旅情は、何ものにも代えがたい。

芦野公園駅は、文字通り芦野公園の一画に位置している。同公園は、桜1500本、松1800本が湖畔に広がる自然公園で、かの太宰治も少年期にはよく遊んだといわれている場所。太宰が歩いた遊歩道や文学碑が点在しているほか、歴史民俗資料館、ヒグマや鹿などのいる児童動物園、家族で遊べるふれあい広場やオートキャンプ場などがある。のどかな春を満喫したい方におすすめだ。毎年4月29日から5月5日にかけて、桜まつりも開催される。

宮城県南部に位置する柴田町から大河原町にかけて、約8kmに渡って連なる「白石川堤 一目(ひとめ)千本桜」も見応えがある。約1200本の桜の中には老木・巨木も多く、白石川の清流も美しい。さらに残雪をいただく蔵王連峰が背景に広がり、ここでしか見られない風景に出会うことができる。

そんな桜並木と並走するように、JR東北本線が延びている。桜のシーズンには徐行運転する電車もあり、なんとも気が利いている。車窓からの風景も素晴らしいが、JR東北本線の船岡駅で下車し、白石川に架かる「さくら遊歩道」から眺める景色もぜひ堪能したいところ。なお、4月10日(木)から4月25日(金)にかけて、白石川右岸河川敷公園にて「おおがわら桜まつり」が開催される予定だ。

また、小高い山を中心とした船岡城址公園も、東北屈指の桜の名所。白石川堤からも程近く、公園の山頂まで305mのスロープカーが設置されている。こちらもぜひ立ち寄ってみてはいかがだろう。

■津軽鉄道
http://tsutetsu.com/


■芦野公園(五所川原市観光協会)
http://www.go-kankou.jp/miru_manabu/ashino.html


■白石川堤 一目千本桜(大河原町観光物産協会)
http://oogawara.com/sakura.html



次回2014年5月号は、2014年4月30日(水)配信予定です。お楽しみに!
「駅すぱあとアンテナ」2014年4月号
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発行  株式会社ヴァル研究所 http://www.val.co.jp/
発行日 2014年3月26日(水)
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