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駅すぱあとアンテナ(メールマガジン)

2011年07月号







東北の夏といえば、各地で行われる祭りに例年注目が集まる。元来は五穀豊穣や病魔退散を祈願する祭りが多数を占めるが、未曽有の災害が起こった今年は、鎮魂の祈りと復興への願いも込められることになるだろう。開催が危ぶまれていた祭りもあったが、「こんなときだからこそ」という各自治体や市民の想いと努力により、開催にこぎつけたところも多い。さっそく、今年開催される東北の夏祭りをご紹介しよう。

まずは宮城・仙台。“日本三大七夕”に数えられる「仙台七夕まつり」が8月6日(土)から8日(月)にかけて開催される。一番町や中央通りなどのアーケード街をはじめ、市内各地に華やかな七夕飾りが登場。七夕飾りといえば短冊だが、仙台の場合は短冊に加え、長寿を願う折鶴や、倹約を尊ぶくずかご、商売繁盛を願う巾着など多彩な飾り付けがなされている。長く垂れ下がった吹き流しも特徴のひとつだ。

意外と知られていないのが、七夕まつりの期間に合わせて開催される「瑞鳳殿(ずいほうでん)七夕ナイト」。

政宗公の眠る仙台屈指の観光名所、瑞鳳殿。その観覧時間が延長され、夜の闇に浮かぶ姿をみることができる。手作りの竹灯籠やろうそくの灯りにライトアップされる本殿の姿は一見の価値あり。森のコンサートも同時開催される。

震災の影響で敷地内にある石灯籠の大半が倒れ、現在も復旧作業が行われているが「七夕ナイトには間に合います(瑞鳳殿・管理事務所)」とのこと。

昼間は市内の七夕を鑑賞し、夜は瑞鳳殿へ足を運んでみてはいかがだろう。

■仙台七夕まつり 
http://www.sendaitanabata.com/

■瑞鳳殿 
http://www.zuihoden.com/
岩手・盛岡で開催される代表的な夏祭りは、「盛岡さんさ踊り」。この地には、悪行を働いていた鬼の伝説がある。その鬼を退治した神が、二度と悪さをしない誓いの印として大きな岩に「手形」を押させたことから、この地は「岩手」と呼ばれ、喜んだ村人が岩のまわりを「さんさ、さんさ」と喜び踊ったことから「さんさ祭り」と呼ばれるに至ったという。

今年の開催日は、8月1日(月)から4日(木)にかけて。4日間で踊り手の数は2万人を超え、笛は2千人、さらに圧巻なのは和太鼓だ。クライマックスを飾る4日(木)の「世界一の太鼓大パレード」は和太鼓同時演奏の世界記録としてギネスブックにも認定されている。祭りの期間中、1万2千個あまりの太鼓が打ち鳴らされるというから驚きだ。力強い太鼓の音には、復興と鎮魂の祈りが込められるとともに、訪れた人々にも元気をわけてくれるだろう。

また、しなやかで美しい女性達の踊りも注目の的だ。基本的には「七夕くずし」「栄夜差(えいやさ)踊り」「福呼(ふっこ)踊り」の3つがあり、力強さと優雅さを兼ね備えている。踊りのパレードは連日行われるが、終了後に催される「輪踊り」もお楽しみのひとつ。この踊りは、一般の観覧者が自由に参加することができる。浴衣を着ていなくても構わない。踊り方がわからなくても、黄色いタスキをかけた「さんさ・おへれんせ師匠」が丁寧に教えてくれるので安心だ。「おへれんせ」とは、「お入りなさい」の意味。観ているだけでも楽しい「さんさ」が、踊ることによってさらに楽しみが増すというわけだ。

ちなみに、今夏の岩手が注目を浴びる要素がもうひとつある。「平泉の文化遺産」が正式に世界遺産登録されたことだ。 中尊寺の金色堂や、毛越寺の浄土庭園など、奥州藤原氏が築いた文化の面影は、今もなお目の当たりにすることができる。盛岡でさんさ踊りを楽しんだ後は、平泉までぜひ足を伸ばしてみてほしい。

■盛岡さんさ踊り 
http://www.sansaodori.jp/

■平泉観光協会 
http://hiraizumi.or.jp/

青森の夏祭りは、ご存じ「青森ねぶた祭」。今年も例年通り、8月2日(火)から7日(日)にかけての開催だ。これからの季節は、青森港の周辺など、お囃子の練習にいそしむ人々の姿をあちこちでみることができる。次第にお祭りムードが高まっていく様子もまた、夏の風物詩のひとつである。

祭りの前日となる8月1日(月)の前夜祭を皮切りに、2日(火)から勇壮な大型ねぶたの運行が始まる。こぢんまりとしてかわいい「子どもねぶた」の運行は、2日と3日の2日間限定だ。そして7日(日)には、青森花火大会と、ねぶたの海上運行も行われる。天空には花火、海上には幻想的な光を放つねぶた。まぶたに焼き付く風景が青森の海に広がることだろう。

また、8月1日(月)から7日(日)にかけて弘前市で「弘前ねぷたまつり」が、8月4日(木)から8日(月)にかけて五所川原市で「五所川原立佞武多(たちねぷた)祭り」が開催される。人形型のねぶたを擁する青森、扇形の平面ねぷたの多い弘前、天をつらぬくような縦長のねぷたが特徴的な五所川原。掛け声やお囃子の違いなどもあり、三者三様であるところが面白い。一度は贅沢に「3つの祭りのハシゴ」を楽しみたいものだ。

一方、秋田では、8月3日(水)から6日(土)にかけて「秋田竿燈まつり」が開催される。実りに実った稲穂のように、巨大な竿にぶら下がる無数の提灯。竿燈が大通りを埋め尽くし、ねぶたとは一味違う幻想的な風景が繰り広げられる。竿燈の先を額に乗せたり、肩や腰で支えたりして“妙技”を競う要素が入っているところも面白い。俗に「力四分、技六分」と言われる妙技を競う「妙技会」は、4日から6日にかけての昼間に開催される。

さて、これまで紹介した多彩な祭りが行われる8月に先駆けて、今年限定の祭りが7月に行われる。それが、7月16日(土)と17日(日)に仙台で行われる「東北六魂祭」だ。

震災の多大な被害を受けた今こそ、東北が団結して祭りの心を発信したい、という願いから実現するこの祭りには、東北6県の県庁所在地を代表する夏祭りが勢揃いする。「青森ねぶた祭」「秋田竿燈まつり」「盛岡さんさ踊り」「山形花笠まつり」「仙台七夕まつり」「福島わらじまつり」が一堂に会するというのは史上初。通常の祭り日程がそれぞれ被っているところも多いため、これまでなかなか実現しなかった「オールスターキャスト」なお祭りになりそうだ。

今回の特集で紹介しきれなかった魅力ある夏祭りもまだまだある。東北の復興を経済的に応援する意味でも、ぜひ今年の夏は東北の祭りに足を運んでみてほしい。

■青森ねぶた祭
http://www.nebuta.or.jp/
■弘前ねぷたまつり
http://www.hirosaki.co.jp/htcb/sightseeing/fes/neputamatsuri.html
■五所川原立佞武多祭り
http://www.tachineputa.jp/festival/index.html
■秋田竿燈まつり
http://www.kantou.gr.jp/index.htm
■東北六魂祭
http://www.rokkon.jp/

次回2011年8月号は、2011年7月27日(水)配信予定です。お楽しみに!
「駅すぱあとアンテナ」2011年7月号
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発行  株式会社ヴァル研究所 http://www.val.co.jp/
発行日 2011年6月29日(水)
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