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駅すぱあとアンテナ(メールマガジン)

2011年06月号







駅や鉄道が登場する映画やドラマは数多くある。とりわけ駅は、出会いや別れのシーンなど、人の心の機微が現れやすい場所といえるかもしれない。まずご紹介したいのは、1999年に公開された映画『鉄道員(ぽっぽや)』で使われた駅舎だ。

ご覧になった方も多いと思うが、『鉄道員』では、北海道で廃線を間近に控えたローカル線の駅長をとりまく人間ドラマが繰り広げられる。駅長に扮するのはご存じ高倉健さん。その娘を広末涼子さんが好演している。

主人公の駅長が勤務する駅「幌舞駅」は、架空の駅。実際の映画ロケで使われたのは、根室本線の幾寅(いくとら)駅だ。単式ホームの無人駅だが、駅舎そのものは映画の撮影に際して味わい深い木造駅舎に改装された。

駅舎、ならびに隣接している情報プラザでは、映画のロケをしのばせる看板や出演者の色紙と写真、小道具などが展示されている。また、駅前の広いスペースには、劇中で登場した「井口商店」「だるま食堂」「ひらた理容店」などのオープンセットがそのまま保存されており、映画にも登場する車両も保存展示されている。駅に降り立ち、改札を出るだけで映画のシーンが次々とよみがえることだろう。ホームから帯広方面を望む風景も素晴らしく、劇中でも幾度となく登場する。映画では雪景色のイメージが強いと思うが、これからの季節のすがすがしさも格別だ。

これからの季節に観光で訪れるなら、富良野に立ち寄るのがおすすめだ。富良野といえば『北の国から』の舞台。富良野市麓郷には、田中邦衛さん扮する“五郎”が劇中で作った石の家や、廃材を集めて作った家などが保存されている。また、富良野駅のそばにある「北の国から」資料館に立ち寄るのもおすすめだ。ちなみに富良野駅となりの布部駅は、ドラマで五郎、純、蛍が初めて富良野に降り立った駅。その改札脇には、原作・脚本を手がけた倉本聰さん直筆の看板が掲げられており、「北の国 此処に始る」と書かれている。

『鉄道員』と『北の国から』、双方の物語に触れたうえで、ぜひとも出かけてみてほしい。
現在公開中の映画の中にも、駅と鉄道が舞台になっている映画がある。有川浩さんの小説を元にした『阪急電車~片道15分の奇跡~』だ。

同映画は、宝塚駅と西宮北口駅を結ぶ阪急今津線、その電車に乗り合わせる人々の人生が交錯する様が描かれたヒューマンドラマ。中谷美紀さんや戸田恵梨香さん、宮本信子さんらの熱演ぶりも注目だ。

阪急今津線は、いわゆる生活路線といえる。映画として映えるのは、やはりその車両だろう。現在の鉄道では珍しいといえる濃いエンジ色の外観、黄緑色のシート、木目を活かした内観。新型車両であっても、昔からの伝統的なデザインを崩すことなく、街と調和している印象だ。劇中では、現在活躍する車両のうち、なるべく古いものが使われているという。

ちなみに、サブタイトルに「片道15分の奇跡」とあるのは、今津線のうち宝塚駅~西宮北口駅間が舞台になっているからだろう。劇中では、阪神競馬場が近い仁川(にがわ)駅をはじめ、門戸厄神(もんどやくじん)駅や逆瀬川(さかせがわ)駅、小林(おばやし)駅などがロケ地として使われている。もちろん、沿線の街も随所に登場。ここまで特定の沿線と街がクローズアップされている映画も珍しいかもしれない。地方の駅ならいず知らず、通勤や買い物で大勢の人々が利用する沿線ゆえ、ロケも大変だったに違いない。

映画を観ると、普段なにげなく利用している駅や電車が、違った意味を持って見えてくることだろう。

■映画『阪急電車』公式サイト http://hankyudensha-movie.com/
■映画『阪急電車』~阪急電鉄 特設サイト~ http://www.hankyu.co.jp/

2009年にヒットを飛ばした映画といえば、『劔岳 点の記 -ツルギダケ テンノキ-』。日本地図を完成させるべく、過酷な状況下で山岳測量を行った男達の姿が描かれている。

劇中には、「100年前の富山駅」が登場する。現在の富山駅は近代的な建物なので、そのままロケ地として使うことはできない。そこで白羽の矢が立ったのが、富山地方鉄道の岩峅寺駅(いわくらじえき)だ。撮影に際し、外壁や改札が木造となり、駅舎の前の道に土が敷かれたそうだが、元々の姿も当時をしのばせるレトロさを兼ね備えている。

もうひとつ、東京・下町の散策がてら訪ねるのにおすすめなのは、京成電鉄金町線の柴又駅。国民的映画『男はつらいよ』で再三再四登場する駅だ。「ロケ地の駅」としては最も有名かもしれない。

柴又駅前には、片手をポケットにつっこみ、お馴染みの行商カバンを下げた寅さんの銅像が建っている。駅前の銅像といえば、高い台座に建っているものがほとんどだが、この寅さん像の台座は限りなく低い。皆を見下ろすのではなく、皆と同じ目線に建っているところが、庶民派の寅さんの真骨頂だろう。

駅から続く柴又帝釈天への参道には、草団子をはじめとした和菓子屋やお土産屋などがズラリと並んでいる。店の前には「映画で使われました」と書かれた紙を張り出しているところも数件ある。寅さんの「とらや」は、全48作ですべて同じ店をロケ地としたわけではないので、複数の店が「“とらや”として使われました」と掲げているところが面白い。

参道の突き当りにある柴又帝釈天の正式名称は、日蓮宗の経栄山題経寺(きょうえいざんだいきょうじ)。境内はさほど広くないが、二天門や大鐘楼、帝釈堂など、味のある建築様式で造られていて華やかな印象を受ける。ふいに“御前様”や“源公”などのキャストが現れてきそうだ。

映画やドラマを観て出かける、ロケ地巡りの鉄道の旅。ぜひとも計画してみてはいかがだろう。

【 鉄道 】
JRは、JR時刻表2011年6月号の内容に対応
私鉄および公営は、2011年5月28日現在の時刻表に対応

 
<通常ダイヤ情報>
 
阪急電鉄
2011/05/14 ダイヤ改正に対応
京都線 2011年5月14日(土)より
土休日においてダイヤ改正が行なわれます。
大阪市交通局
2011/05/14 ダイヤ改正に対応
地下鉄堺筋線 2011年5月14日(土)より
土休日においてダイヤ改正が行なわれます。
西武鉄道
2011/05/16 運行再開ダイヤに対応
池袋線、西武秩父線 2011年5月16日(月)より
節電に伴う対応で一部運休されていた
特急レッドアロー号の運転が再開されます。
十和田観光電鉄
2011/05/21 ダイヤ改正に対応 
2011年5月21日(土)よりダイヤ改正が行なわれます。
叡山電鉄
2011/05/28 ダイヤ変更に対応
2011年5月28日(土)よりダイヤ変更が行なわれます。
京阪電気鉄道
2011/05/28 一部ダイヤ変更に対応
京阪線 2011年5月28日(土)より一部ダイヤ変更が行なわれます。
 
<節電ダイヤ情報>
 
東葉高速鉄道
2011/03/26 節電に伴う特別ダイヤに対応
埼玉高速鉄道
2011/04/23 節電に伴う特別ダイヤに対応
東京急行電鉄
2011/04/25 節電に伴う特別ダイヤに対応
(こどもの国線、世田谷線を除く全線)
東京地下鉄
2011/05/14 節電に伴う特別ダイヤに対応
(東西線を除く)
次回2011年7月号は、2011年6月29日(水)配信予定です。お楽しみに!
「駅すぱあとアンテナ」2011年6月号
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発行  株式会社ヴァル研究所 http://www.val.co.jp/
発行日 2011年5月25日(水)
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