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駅すぱあとアンテナ(メールマガジン)

2010年10月号










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「駅すぱあとアンテナ」編集部
駅に列車が近づいてきた際や、列車が発車する際に流れるメロディを、誰しも一度は耳にしたことがあるはずだ。その中で「他の駅とは異なるメロディ」を流しているケースがたまにある。たとえばJR山手線の恵比寿駅。この駅の発車メロディは、1949年製作のイギリス映画「第三の男」のテーマ曲。というより、「ヱビスビール」のテレビCMソングといったほうがイメージしやすいかもしれない。恵比寿ガーデンプレイスのある場所には、かつてサッポロビールの恵比寿工場があった。駅が誕生した明治34年当時、恵比寿駅は主にビール出荷を担う“貨物駅”だったそうだ。

ご当地にゆかりのある楽曲が、発車メロディとして採用されているケースは他にも多々ある。JR木更津駅で流れているのは「♪しょ、しょ、しょうじょうじの庭は」でお馴染みの童謡「證誠寺(しょうじょうじ)の狸囃子」だ。

流れている理由は明白。ここで歌われている證誠寺が、木更津駅から徒歩10分の距離にあるためだ。證誠寺は、浄土真宗本願寺派に属する寺院。「狸伝説」が伝わるお寺としても知られている。

伝説を紐解くと、ある秋の晩、證誠寺の住職が目を覚ますと、庭のほうがなにやら騒がしい。よくよく見てみると、なんと大勢の狸たちがお腹をポンポコと叩いてお囃子さながらに踊っている。最初は仰天した住職だったが、そのうち愉快な気分になり、お囃子に合わせて手を叩いたりして調子を合わせ始めた。そしてついに、一緒に踊りの輪に加わる住職。狸たちはいっそう賑やかに踊りだしたが、住職も負けじと踊りに熱中し、いつしか競争のようになった。3晩に渡って繰り広げられるも、4日目の晩、いくら住職が待っていても狸は現れない。あくる日、住職は腹の皮が裂けて死んでいる大狸をみつけ、不憫に感じた住職は手厚く葬ってあげた・・・という話だ。

この話を作詞家の野口雨情が聞き、童謡「證誠寺の狸囃子」が出来上がったという。現在、證誠寺の境内には童謡記念碑や、大狸を葬って供養したといわれる狸塚が建てられており、その傍らには狸の置物が飾られている。 また、毎月10月下旬の土曜日には、狸たちを偲ぶ「狸まつり」を開催。かわいい狸に扮した小学生たちが童謡に合わせて踊るほか、琴や太鼓の演奏やバザーなども催される。今年の開催日は10月16日(土)。午後2時から午後4時までの開催予定だ。

■證誠寺のホームページはこちら
JR青梅線の青梅駅。この駅で流れるメロディは、「ひみつのアッコちゃん」のオープニング曲の一節だ。「ひみつのアッコちゃん」を描いた漫画家、赤塚不二夫さんは青梅出身でもなければ在住歴もない。一体なぜなのか?その理由は、青梅市が推し進める観光政策にあった。

青梅駅に降り立つと、すでにその政策の一端が垣間見える。味わい深い、昔ながらの木造の駅といった風情だ。ホームにある立ち食い蕎麦の店舗もレトロ調で統一。店内には白黒テレビが置いてある念の入れようだ。さらに店舗の外壁には、昔懐かしい映画看板が飾られている。かつてはどこの映画館にも掲げられていた、味わい深い手描きの看板だ。

ホームをくぐる地下道も、映画看板が左右にズラリと並んでいる。「鉄道員(ぽっぽや)」など近年の映画から、往年の時代劇や西部劇の映画看板が鮮やかな色彩を放っている。これは、青梅在住の映画看板師、久保板観(くぼ・ばんかん)氏による作品だ。

久保氏は幼少期、大河内傳次郎の『丹下左膳』のポスターを見て感激し、学校を卒業して映画看板師の道に入った。最盛期は、なんと1日1枚のペースで描いていたというから驚きだ。やがてテレビの普及に伴って映画館が減少し、一旦は映画看板の道を諦めたものの、地元・青梅のイベントで、およそ20年ぶりに着手。これが好評を得て、現在では青梅の町の至るところで氏の作品を見ることができるようになった。この看板をフックにして、“昭和”“レトロ”といったコンセプトで、観光推進がなされている。

そんな街の様子をテレビで観て、「ここは一体どこなんだ!?」と興味を持ったのが、赤塚不二夫さんだった。実は赤塚さんも上京する前は、新潟で看板を描く仕事をしていたという。さらに師である手塚治虫さんからも「いい漫画を描きたいと思ったら、いい映画をたくさん観なさい」とアドバイスを受け、生活費を削って映画を観ていた。そんな赤塚さんの思い入れと、青梅の町の取り組みが縁を結び、「青梅赤塚不二夫会館」がオープン。駅の入口にも「バカボンのパパ」の像が飾られ、発車メロディに「ひみつのアッコちゃん」が採用されることになった。

青梅赤塚不二夫会館では、赤塚さんの描いた漫画原稿や、足跡を辿る展示がなされている。また、昭和の情景のジオラマや映画看板を展示している「昭和幻燈館」や、昭和の頃の商品パッケージや玩具などを展示している「昭和レトロ商品博物館」も、訪れた人たちに昭和のノスタルジーを提供している。3館共通の割引券もあるので、ぜひ訪れてみてほしい。
■青梅市観光協会のホームページはこちら
ご当地にちなんだメロディを積極的に採用しているのが、京浜急行電鉄。2008年、駅周辺地域PR促進のため、京急線16駅の「駅メロディ(列車接近案内音)」を一般公募。現在も各駅で、その音色を聞くことができる。

立会川駅は「草競馬」。大井競馬場が近くにあることから採用となった。平和島駅は「いい湯だな」。平和島駅から程近い距離に、平和島温泉クアハウスがあることが由来となっている。京急久里浜駅は、さだまさしさん、山口百恵さんが歌った「秋桜(コスモス)」。駅から徒歩約15分の距離にある「くりはま花の国」のコスモスを連想させる楽曲だ。ちなみに同施設では、10月24日(日)まで「2010年コスモスまつり」を開催中。コスモスは、例年9月下旬頃から10月中旬にかけて見頃を迎える。この秋、ぜひとも訪れたいスポットだ。

また、曲名がそのままご当地を表している例もある。横浜駅は、いしだあゆみさんの名曲「ブルーライトヨコハマ」。横須賀中央駅は、山口百恵さんのヒット曲「横須賀ストーリー」。特に40歳以上の方にとっては懐かしいメロディだ。

アーティストの出身地にちなんだメロディもあり、京急川崎駅では川崎生まれの坂本九さんの名曲「上を向いて歩こう」、上大岡駅は地元出身のアーティスト「ゆず」のデビューシングル「夏色」、新逗子駅は逗子出身のアーティスト「キマグレン」の「LIFE」、金沢文庫駅は地元出身の小田和正さんが自ら生まれ育った町を歌った「MY HOME TOWN」を採用している。

地域の個性を存分に活かした、駅メロディの数々。ぜひとも口づさみながら途中下車して、秋の休日散策を楽しんでみてはいかがだろう。
次回2010年11月号は、2010年10月27日(水)配信予定です。お楽しみに!
「駅すぱあとアンテナ」2010年10月号
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発行  株式会社ヴァル研究所 http://www.val.co.jp/
発行日 2010年9月29日(水)
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