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もうひとつ、高速バス「最前線」を語る上で欠かせないのが、「快適性」だ。前述の「ウィラーエキスプレス」の場合、利用者のニーズに合わせて8タイプのバスを用意している。「リーズナブル」さを第一に考える場合は、4列シートの「スタンダード」。しかし、多少料金が高くなってもいいから「快適性」を追求し、ゆったりと移動したいという方もいるはずだ。 |
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上の写真は「スカイライナー」。3列トイレつきの「ベンツ車」だ。ベンツならではの走行性と居住性を兼ね備え、各シートにはレッグレストとフットレストが採用されている(最前列のみフットレストなし)。コーヒーや紅茶、緑茶のセルフドリンクサービスも行なっている。そして、同社のバスタイプの中で最も快適性を追求したといえるのは「エグゼクティブ」だろう。 |
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上の写真が「エグゼクティブ」の車内。思わず「これが本当に高速バス?」という感想を抱いてしまう車内は、ゆとりをふんだんに持たせた2列シートだ。材質にこだわった本物の木を使用した床に、落ち着きを促す間接照明。リゾートホテルのラウンジを彷彿とさせる空間が広がっている。
各シートの前後と通路側にはカーテンがついているため、プライバシーを守りつつ、くつろぐことも可能。また、地デジ対応プライベートテレビ、プライベートDVDが各シートに設置されている。テレビ番組はもちろん、自分で好きな映画などのDVDを持ち込んで鑑賞することも可能だ。
仕事の出張などで利用する場合は、ノートパソコンを持ち込もう。車内無線LANが利用できるので、移動中の車内を快適なビジネス空間として活用することもできる。
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このような快適性の追求は、高速バス各社でも行なわれている。長距離夜行バス「ドリーム号」を運行するJRバスは、通常便よりもやや高めの運賃が設定された「プレミアムドリーム号」を運行。その1階席は、旅客機のファーストクラスなどに匹敵する居住空間を備えた「プレミアムシート」を設置。リクライニング角度は最大156度で、各座席に液晶テレビも備わっている。快適な移動時間を過ごせるというわけだ。その一方で同社は、通常便よりも安い「青春ドリーム号」を運行するなど、利用者に選択肢を提供している。
シート自体も快適性をともなって進化している。左の写真は「ウィラーエキスプレス」のバスタイプ「リラックス」のシート。リクライニング角度は最大140度で、軽い力でリクライニング
が可能。高さ調節が可能な枕に、弾力のあるレッグレスト。頭の部分を被う個人用フード「カノピー」は、寝顔を見られたくない女性にとってありがたい機能といえるだろう。
ちなみに同社の場合、一部バスタイプを除き、女性ひとり、もしくは奇数グループで予約した場合には、隣席が必ず女性となるシステムをとっている(通路を隔てた席を除く)。
JRバスも積極的に女性専用席を設けており、東京、新宿~京阪神間では女性専用車両「レディースドリーム号」を運行している。女性への配慮は、高速バス会社にとって大きなテーマとなっている。
安さを第一に考えるか、それとも快適性か。旅行のタイプにあわせて、利用者が「選べる」ようになっていることが、現在の高速バスの潮流といえるだろう。 |
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高速バスの場合、ほとんどの路線が予約制を敷いている。高速バス利用の「手軽さ」に拍車をかけたのが、インターネットや携帯電話を利用したオンライン予約やオンライン決済の台頭だ。乗車券の予約、購入方法は各会社によって異なるため、下記サイトを利用するなどして、快適な高速バスの旅を楽しんでみてはいかがだろう。 |
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