2008年3月30日に開業した日暮里・舎人(とねり)ライナーは、荒川区の日暮里と足立区の舎人地区を結ぶ案内軌条式鉄道(新交通システム)路線。日暮里駅から見沼代親水公園駅間の9.7Kmを約20分かけて走っている。
かつての舎人地区は“陸の孤島”などと言われることもあった。舎人地区から日暮里までバスで向かう場合、ラッシュ時にはおよそ1時間かかることもあったという。地域によっては、同ライナー開通以前の最寄駅だった東武伊勢崎線竹ノ塚駅までもバス利用せざるをえない状況だったが、同ライナーの開業によって交通の便は格段に良くなった。
さらに、新交通システムは環境への配慮も行き届いている。臨海副都心を走る「ゆりかもめ」同様、動力は電気。コンクリートの軌道をゴムタイヤで走るため、騒音や振動も少ない。都市を抜け、川を渡り、緑溢れる公園に辿りつく同ライナーにふさわしいシステムといえるだろう。 |