2007年10月14日、「鉄道の日」にオープンし、開館から1ヶ月で入館者数が24万人。その人気に牽引されるようにして全国の鉄道関連の博物館の客入りも伸びているという。鉄道の歴史と魅力が集結した鉄道博物館に、今月は足を運んでみた。
取材当日は火曜日。平日にも関わらず、小さな子どもからご年配の方まで大勢の人で賑わっている。といっても、開館当初のように行列がズラリ、というわけではなく、比較的に落ち着いて見ることができた。入場ゲートをくぐり、まずは右へ歩みを進め、巨大な吹き抜け構造の「ヒストリーゾーン」へ。同博物館の前身、交通博物館も吹き抜け部分があったが、スケールが違う!鉄道博物館の敷地およそ半分がこのゾーンを占め、30を超える車両が気品ある佇まいで並んでいる。
思わず息を呑むほどの空間だ。なにより照明が素晴らしい。薄暗い巨大な空間に車両がポッと浮かび上がっていて、まるで工芸品のよう。同ゾーンの一番手前に展示されているのは、英国から輸入された日本初の蒸気機関車「150形式蒸気機関車(1号機関車)」。当然ながら生まれておらず、実体験としての懐かしさはない。ただ、フォルムの美しさ、黒々とした車両の重厚感、鉄道ファンならずともカメラを向けたくなるだろう。 |