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駅すぱあとアンテナ(メールマガジン)

2007年9月号


 

 


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「駅すぱあとアンテナ」編集部
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古き良きニッポン「中秋の名月に出逢う旅」
平安時代、貴族や文化人達が花鳥風月を愛で、歌を詠む行楽の地として名を馳せていた京都・嵯峨野。当時の嵯峨天皇は、この地に離宮を建てた。その後、嵯峨天皇の長女・正子内親王の命によって離宮は寺院「大覚寺(だいかくじ)」となった。鎌倉時代になると、ここで後嵯峨上皇、後宇多法皇らが院政を行ったことから「嵯峨御所」とも呼ばれている。

およそ10万平方メートルの敷地に、不動明王を中心とする五大明王が安置されている本堂、御霊殿、心経殿などが点在する。本堂の東面には広い濡れ縁があり、その先に広がっているのが周囲約1キロメートルに及ぶ大沢池だ。林や泉水などのある庭園を「林泉」と呼ぶが、この大沢池は日本最古の林泉。中国の洞庭湖を模して造られており、奈良公園の猿沢池、滋賀県大津市の石山寺とともに日本三大名月観賞地として知られている。

嵯峨天皇は池に舟を浮かべ、貴族や文化人達と月を愛でた。周囲には茶の湯を楽しめる「望雲亭」や石仏、朱塗りの姿が美しい心経宝塔などがあり、池のほとりを歩くだけで平安時代から脈々と息づいている「風流」を楽しむことができる。

中秋の名月、すなわち「十五夜」が中国から日本に伝わったのは平安時代。貴族達は月を見ながら杯を傾け、和歌を詠んで楽しんだ。今年は9月25日が「中秋の名月」にあたり、大覚寺では毎年この季節に「観月の夕べ」を催している。

今年の開催日時は9月23日(日・祝)から25日(火)。各日とも17時から21時頃まで開催される。面白いのは、中秋の名月を「どこから」楽しむか、「席」を選べる点だ。

「舟席」は古式にのっとり、大沢池に浮かぶ龍頭船(りょうとうせん)や鷁首船(げきすせん)で池を一周し、月を愛でる。水面に映る月も趣深いことこの上ない。「本席」は大沢池に面した茶室「望雲亭」で、「観月席」は立礼形式で大沢池に面した月見専用の舞台で、それぞれ名月を鑑賞、いずれの席も抹茶と和菓子が振舞われる。各席とも当日券のみなので、早めに出かけるようにしたい。

「観月の夕べ」期間中は、境内の各所でさまざまな催事が行われている。18時30分からは舞楽台にて満月法会(雨天時は心経前殿にて)。月を望む場所に祭壇を設け、お団子、芋や豆などの野菜、お茶、お花を供える。そこに僧侶が出仕して“月の神様”こと「月天」を招じ、農作物の豊作と人々の幸せを祈願する。

また、宸殿(しんでん)では中国の打楽器「揚琴(ようきん)」や琴の演奏が随時行なわれ、華やかでありつつも厳かな音色が境内に響き渡る。大沢池畔では京都嵯峨芸術大学の出品によるインスタレーションを実施。オブジェが立ち並び、名月鑑賞に彩りを添える。その他、宝塔前の広場では嵯峨特産の和菓子や料理、竹細工などの夜店が立ち並び、夜半まで大勢の人で賑わいをみせる。

平安の王朝絵巻さながらの優雅なひとときを、この秋満喫してみてはいかがだろう。
京都市右京区嵯峨大沢町4番地
JR嵯峨嵐山駅より徒歩15分
平成19年9月23日(日・祝)~25日(火) 17:00~21:00
075-871-0071
雑学メモ
■十五夜が曇りでも、十六夜がある!?
満月は和名で「十五夜月」。なんとも風情ある呼び名ですが、その前日は“十五夜を待つ日”として「待宵月(まつよいづき)」といいます。前々日は「十三夜月(じゅうさんやづき)」、十五夜の翌日は「十六夜月(いざよいづき)」、翌々日は「立待月(たちまちづき)」、三日後は「寝待月(ねまちづき)」。名前があると俄然「風流」を感じますよね。雲が出ていて満月がみられなくても、翌日に月を見つつ「今宵は十六夜月か」とつぶやくと「粋」ですよ!
明治維新の年に生まれ、生糸貿易により財を成した実業家、原三溪(はら・さんけい)。本業の傍らで近代日本画家の支援や育成などの芸術振興にも貢献した三溪は明治35年、古建築の移築を始める。東南部・本牧に広がる広大な土地に、京都や鎌倉などにあった歴史的価値の高い建造物を移築して保存に努め、その庭園を「三溪園」と銘打った。芸術家達のアトリエとしても開放し、横山大観や下村観山がこの地で作品を描き上げている。その後、戦災により大きな被害を受けたが、戦後に横浜市に譲渡・寄贈され、復旧工事が進められて現在に至る。

この園の特長は、単に建築物を集めて並べたのではなく、園内に巧みに配置されていること。それぞれの建物がそれぞれの趣を残して、ひっそりと厳かに点在している。現在、重要文化財は10棟、横浜市指定有形文化財は3棟。豊臣秀吉の命により建てられた旧天瑞寺寿塔覆堂、徳川家康の月華殿、徳川家光の聴秋閣など、見どころ満載だ。秋には萩、彼岸花、イチョウ、もみじが園内に彩りを添える。

三溪園では毎年秋、観月会が催される。今年の開催は9月23日(日・祝)から27日(木)。「中秋の名月」は25日だが、暦の関係で今年は満月ではない。満月となるのは27日のため、その当日まで観月会が催されることとなった。開催時刻はいずれの日も18時30分から20時30分まで。特筆すべきは、旧燈明寺三重塔や旧燈明寺本堂、鶴翔閣、聴秋閣など、主な建物にライトアップが施されること。闇に浮かび上がる古建築と、名月の饗宴。園内を練り歩き、自らお気に入りの鑑賞スポットをみつけてみるのも楽しそうだ。

また、内苑にある元紀州徳川家の別荘建築・臨春閣では、風情ある演奏や演舞が行なわれる。23日は北インド古典音楽、24日は雅楽、25日は筝曲、26日は琵琶、27日は中国京劇。旧燈明寺本堂でもバロック音楽が23日(16:30~18:30)、コンテンポラリーダンスが24日(14:00~15:30/17:00~18:30)に行なわれる。

月明かりと建築美、涼しげな夜風と楽器の音色。古き良き日本に触れ、五感が研ぎ澄まされる「観月会」になりそうだ。

昼間には昼間の、夕暮れには夕暮れの風情がある三溪園。観月の折には早めの時間から足を運んで、ぜひ時間帯ごとの情緒を味わっていただきたい。また、三渓園からの帰りには、みなとみらい一帯や港の見える丘公園など、空が開けた場所で一味違った月見に興じても面白そうだ。

話は変わるが、日本の月見では「団子」が一般的に供えられる。しかし中秋の名月のルーツにあたる中国の「中秋節(旧暦8月15日)」では、家族揃って「月餅」を食べ、五穀豊穣と家庭円満を祈る風習がある。

そこで、横浜といえば中華街。9月15日(土)から25日(火)までの期間中、横浜中華街にて「中秋節 月餅フェア」が開かれる。月餅は年を通して店先に並んでいるものの、満月に見立てた塩漬け卵の黄身「蛋黄酥(たんふぁんす)」の入ったものなど、参加店舗が期間限定の月餅を販売。横浜中華街インフォメーションセンター「Chinatown80」では、参加店舗の月餅のパネル展示、15日と16日には、14時から月餅の試食会や中国の弦楽器、二胡(にこ)の演奏が行なわれる。

三渓園をはじめとした、横浜・観月の旅。日本と中国の伝統に触れる「風雅な旅」を堪能してほしい。
神奈川県横浜市中区本牧三之谷58-1
根岸駅より横浜市営バス(58・99・101系統)で10分 本牧下車・徒歩7分
横浜駅より横浜市営バス(8系統 148系統)で33分 本牧三溪園前下車・徒歩3分
平成19年9月23日(日・祝)~27日(木)
045-621-0634
雑学メモ
■日本は月見団子、中国は月餅。では韓国は?
旧暦の8月15日は、日本では「中秋の名月」、中国では「中秋節」。そして韓国でも、この時期には旧盆の一大イベント「秋夕(チュソク)」が行なわれます。日本のゴールデンウィークのような休暇シーズンとなり、親戚一同が集って先祖の墓参りをし、1年間の豊作と無病息災に感謝。この時期、日本では団子、中国では月餅を食べる風習がありますが、韓国では「松餅(ソンピョン)」。上新粉を練って餡を包み、蒸し器に松葉を敷いて蒸した韓国風のお饅頭です。
『駅すぱあと』最新情報

************ 改訂情報 ****************
【 鉄道 】
JRは、JR時刻表2007年9月号の内容に対応
私鉄および公営は、2007年9月8日現在の時刻表に対応

東武鉄道 2007/09/01~2007/09/30 臨時ダイヤに対応
伊勢崎・日光線 
9月日光線臨時特急列車運転及び一部列車時刻変更
西武鉄道 2007/09/01~2007/09/30 臨時ダイヤに対応
山口線 9月臨時列車運転
西武鉄道 2007/09/15~2007/09/30 臨時ダイヤに対応
池袋線 曼珠沙華開花に伴う臨時列車運転
えちぜん鉄道 2007/09/01 新駅開業に対応
三国芦原線 
9/1は新駅「日華化学前」「八ツ島 」
(共に福大前西福井~新田塚間)開業
えちぜん鉄道 2007/09/01 ダイヤ改正に対応
三国芦原線、勝山永平寺線
水間鉄道 2007/09/08 ダイヤ改正に対応
富士急行 2007/09/29~2007/09/30 臨時ダイヤに対応
富士急行線 9/29・30はF1グランプリ開催に伴う臨時列車運転
   
  【 空路 】
航空のダイヤは 2007/07/01~2007/09/30 の期間に対応
 
読者プレゼント
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駅すぱ・川柳・・・
「一日の仕事(勤め)と長い通勤から開放されて、なじみの飲み屋にたどり着いた安堵感と今日一日の無事に感謝を込めて」とのコメントをいただきました。いいですね、第二改札。お店のマスターは「駅長」といったところでしょうか。ときおり第三、第四と改札をくぐり抜けてハシゴをしたくなりますが、呑みすぎには気をつけて、美味しいお酒を楽しんでくださいね。
「いつも大変混雑する終電。皆さんご機嫌(?)で家路を急がれているのでしょうか?」とのコメントをいただきました。私も千鳥足になった経験がありますが、浮遊感があってなかなか気持ちいいものですよ。ただし、家に帰ると急に酔いが醒めることもしばしば。「こんな時間まで!」と怒られないために「家族を起こさない足取り」に切り替わります(笑)。そんな状況を下の句に継がせていただきました。
「朝、傘を忘れて出勤した僕を、夜、駅まで傘を持って迎えに来てくれる人はいつ私の前に現れるのでしょうか?30代に近づくにつれ、願望から焦りに変わっていく最近の私です(汗)」とのコメントをいただきました。「その根拠は?」といわれたら身もフタもありませんが、大丈夫!男は30代からが勝負です!焦らずにどっしりと構えていれば、きっと素敵な方が現れると思いますよ。そんな想いを下の句を継がせていただきました。
次回2007年10月号は、2007年10月3日(水)配信予定です。お楽しみに!
「駅すぱあとアンテナ」2007年 9月号
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発行  株式会社ヴァル研究所 http://www.val.co.jp/
発行日 2007年9月5日(水)
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【Macintosh】
●OS:9/10
●メーラー:Outlook Express 5.0以上
●ブラウザ:Internet Explorer 5.0以上、safari

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