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木村裕子の鉄道いろはがるた!

第15回 「よ」の巻

木村裕子
裕子 : 今回のいろはがるたは、「よ」の札です!
編集部(以下、編) : 横須賀線に横浜線、予讃線などが「よ」ですね。
裕子 : 「よーいドン!」とかも「よ」ですよ。
編 : よーいドン・・・あ、そうだそうだ。前からお聞きしたかったんですけど、木村さんが
"鉄道アイドル"としてのスタートを切った、まさに「よーいドン」だったアノことについて
今回お聞きしようかと。
裕子 : ということは、東海道全駅下車ですね!
編 : そうです!「東海道全駅下車」をしようと思ったきっかけは何だったんですか?
裕子 : 2007年のことなんですけど、以前にTBS系列のドラマ「特急田中3号」に出させて
いただいたんですよ。その時の私の役が「飯田線を全駅下車した女」役で(笑)。
編 : 適材適所な役ですね。愛知県豊橋と長野県辰野を結ぶ、あの飯田線ですよね?
裕子 : そうです。お笑いコンビ「ロバート」の秋山さんにフラれる役でもあったんですけどね(笑)。
編 : それはまたレアな役どころですね(笑)。
裕子 : 部屋のお掃除したときに、その台本が出てきたんです。それで最初は飯田線を全駅
下車しようと思ったんですが、前回の話にも出た私の鉄道の大先輩、横見さんに
アドバイスをいただいたところ「まだ早い!」と。
編 : 日本の全駅下車経験を持つ横見さんだけに、重い言葉ですね。
裕子 : まずは東海道から、というアドバイスがあったんですよ。
編 : 私のような鉄道の素人ですと、単純に距離の長さから「東海道線のほうが厳しそう」と
思ってしまうんですけど・・・。
裕子 : 駅ごとに「下車」するから、距離よりも「列車の本数」が難易度を左右する大きな要素
なんですよ。
編 : なるほど、納得。下車というのは列車から一旦降りればいいんですか?
裕子 : そこは別に規定はなくて「自分ルール」ですね。私の場合は、「改札を出て、駅名と
ともに写真を撮る」というルールにしたんです。
編 : それはけっこう大変かもしれませんね。
裕子 : そうなんですよ!大きな駅だと、降りてから改札出て戻ってくるまでが大変!
荷物も重いし!
編 : あと他に「自分ルール」はありました?
裕子 : 東海道線って「本線」の他に、枝分かれしている「支線」があるんですよ。
これも制覇しようと。
編 : なるほど。結局、どのくらいの日数を要したんですか?
裕子 : 5日間ですね。全部で160駅だったかな?始発が出るくらいから活動を始めて、日が
落ちたらその日はそこまで、というカタチで進めました。
編 : ゴールしたときは喜びもひとしおだったでしょう。
裕子 : そう!私の場合、東海道線の「支線」にあたる岐阜県大垣市の美濃赤坂駅をゴールに
設定していたんです。その時の写真、というか5日間のレポートは、私の本『木村裕子
の鉄道一直線』(ぶんか社)に載ってます。コレです。
編 : あ、たしか「駅すぱあと」の20周年企画で木村さんにご登場いただいた時のレポートも
載っていますよね?
裕子 : そうですそうです!
編 : おっ、これがゴールの美濃赤坂駅の写真ですね。これはすごい!黒山の人だかり!

編 : この幕、ファンの方が作って持ってきてくれたんですね。
裕子 : 最初は、自分のブログでも「乗り鉄(鉄道の旅)してまーす」としか書いてなかったん
ですけど、旅に出る前に一念発起して、テレビや新聞などのメディアに「今、こんな
ことに挑戦中です!」とプレスを打ったんです。そうしたら、いろいろなメディアの
方々が取材に来てくださって。
編 : なるほど、それらメディアの情報から、ファンの皆さんが知ったというわけですね。
裕子 : 「何か告知することありますか?」と言われて、何もないから「○月○日○時に美濃
赤坂駅でゴールしますので、もしご都合あえば遊びにきてください」と告げたんです。
そうしたら100人くらいの方が待っていてくれて!!
編 : それはなんともありがたいですね!
裕子 : しかも、駅の隣りのお店の方がやってきて、何かな?と思っていたら「あんたが木村
さん?コレ」といってお祝い電報を渡してくれたんですよ。無人駅ですから駅には
送れない・・・ということで、ファンの方が駅の隣りのお店に出したと。
編 : すごい機転!いやはや、やはり全駅下車のお話、面白かったです。
ということで今回のかるたは、こちら。

編 : これからもどんどん「全駅下車」していってください!
裕子 : かなり疲れますから、体力が続く限り頑張ります!あ、「全駅下車ダイエット」ってのも
いいかも♪

画像提供:ぶんか社『木村裕子の鉄道一直線』より

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