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駅弁ひとり旅・こぼれ話

第90話

朱鷺めき弁当

ねえ大ちゃん、今回の駅弁は佐渡にちなんで
「朱鷺めき弁当」なのね。
朱鷺(とき)めきだって、ネーミングがおもしろいわ!

名前だけじゃないよ。朱鷺をイメージしたパッケージも
美しいし、そうそう、箸袋も朱鷺の恰好してるんだよ。ほら!

菜々 : まあ、すごーい、チョー凝ってる!
大介 : 新潟は魚沼産コシヒカリに代表される米どころにして、新潟駅は駅弁の宝庫なんだよ。
NRE以外の地元業者だけで4社もあって、
毎日合計65種類以上の駅弁が販売されているんだ。だから、
常にアイディアいっぱいの新商品が開発されているのさ。
菜々 : へえ、4社もあるのね。
大介 : うん、この「朱鷺めき弁当」は新発田三新軒。他に新潟三新軒があり、
本家三新軒もある。さらに新津の神尾弁当店の合計4軒だね。
菜々 : え? え? 三新軒がみっつもあるの?
大介 : うん。三新軒の意味は、新潟、新津、新発田、つまり三つの新ってわけさ。
もともとは新津の三新軒本社一社だったけど、暖簾分けして、新発田の三新軒、
新潟の三新軒が生まれたのさ。
菜々 : えなーるほど。いいライバル関係ってわけね。ところで、大ちゃん、
佐渡には鉄道あるの?
大介 :残念ながら、昔、計画はあったけれど、開業には至らなかったんだ。
でも、特急は昔からあったし、今は新幹線だよ! ハッハッハ!
菜々 : え? どういうこと? 鉄道は開業しなかったって言ったじゃない。
大介 : でもね、特急「朱鷺」が上越線を走ってたし、
今は上越新幹線の超特急は「とき号」っていうんだよ。
菜々 : なーるほど。佐渡の朱鷺が本州で羽ばたいてるってわけね。
大介 : ピンポーン! 本当に最近では、佐渡の元気な朱鷺が新潟を飛び越えて、
長野とか宮城、山形あたりまで飛んでいっちゃうんだから、びっくり。
まあ、いいことだよね。
菜々 : うん。すごいね。佐渡と新潟の間は何キロぐらい離れてるの?
大介 : 新潟港と両津港との航路では約60キロあるけど、最短距離なら32キロぐらいだね。
菜々 : そっか! 朱鷺さんは32キロをノンストップで飛び越えたのね
大介 : うん。海の上では休憩できないものね。
菜々 : よーし、私も羽ばたいちゃうぞ! 大ちゃんは重いから無理ね。
大介 : ドテ!