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駅弁ひとり旅・こぼれ話

第59話

今回は釧網本線の「流氷ノロッコ号」と、網走の駅弁が登場さ!「流氷ノロッコ号」
はね、オホーツク海岸に流氷が押し寄せる
1月下旬から2月にかけて季節運行する
冬の釧網本線の超人気列車なんだよ。

わー、楽しみ! でも「ノロッコ号」って、たしか、鈍いの「ノ」に、
トロッコをかけ合わせたJR北海道の造語で、早い話が
トロッコ列車のことよね?トロッコってことは、窓ガラスがないわけで、
当然寒い。うう、私、寒いのダメ、凍えちゃう。

大介 : でも、寒いからこそ、流氷も来れば、タンチョウ、大白鳥も眺められるんだよ。
ほら、タンチョウ、大白鳥、流氷、この三つが冬の北海道の風物詩、「三白」さ。
わざわざ、その三白を見に、真冬の釧網本線を旅行する外国人も多いんだよ。
菜々 : え、本当! どこの国の人が多いの?
大介 : 韓国や、中国も多いけど、圧倒的なのは台湾の人たちだそうだよ。
菜々 : なーるほど。南国の台湾は雪が降らないし、流氷も来ないものね。
大介 : そうさ。流氷はね、世界的にも珍しいし、列車の車窓から流氷が眺められるのも、
おそらく釧網本線が世界唯一じゃないかな? 聞いたことないものね。だからこそ、
釧網本線の「流氷ノロッコ号」は抜群の人気を誇っているのさ。
寒いからこそ流氷は来るんだから、寒いのダメ、なんて言ったら流氷も帰っちゃうよ!
菜々 : そっか、私、寒いのダメ、凍えちゃう、なんて言ってられないわけか。
大介 : でも、心配しなくても大丈夫だよ。トロッコといっても、氷点下10度、15度の
寒冷地を走るだけに、吹きっさらしじゃなくて、ちゃんとアクリル製の窓ガラスがあるし、
ダルマスーブもあって暖房にも配慮されているんだ。
菜々 : あー、よかった。ところで、大ちゃん、駅弁は中国や韓国、台湾にもあるの?
大介 : いい、質問だ! 実はね、日本のような駅弁は、中国にはないけれど、
韓国と台湾にはあるんだよ。韓国は「キムパブ」といって海苔巻き弁当が一般的だし、
台湾の駅弁は、「鐵路便當」とか「鐵路餐盒」など、いわゆる幕の内スタイルの駅弁が
あるんだ。だから、台湾の人たちは、日本の駅弁も楽しみにしているそうだよ。
なんたって、台湾では中国語版の「駅弁ひとり旅」が発売され人気を呼んでるんだって
菜々 : わー、おもしろい。ねえ、大ちゃん、今度、韓国や台湾の駅弁も食べてみたいな。
大介 : そうだね。「アンニョン・キムパブ」「ニイハオ・便當(ビンタン)」!