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駅弁ひとり旅・こぼれ話

第56話

前回の日本最東端、根室駅の「花咲かにめし」に続いて、
今回は釧路駅の「たらば寿し」の駅弁、ワタシ、カニがもう、
大、大、大好きだからチョー幸せ。

そうカニ!?

菜々 : ズッコケ! んもー、大ちゃんってば、ダジャレばっかり。
そんなことばっか言ってるから、釧路駅の
名物駅弁「たらば寿し」売り切れちゃったんじゃない。
大介 : おお、そうだったカニ? 「たらば寿し」売り切れたカニ? 困ったカニ!
菜々 : んもー、知らない! 大ちゃんなんて、大きらい!
大介 : ゴメン、ゴメン! 菜々ちゃんカンニン、怒ったカニ? 許してほしいカニあるよ。
菜々 : もう、あきらめた。今回は私もカニ語で行くからよろしいカニ?
ところで、大ちゃん、釧路駅の「たらば寿し」売り切れて泣いてたカニ、
その後で、ちゃーんと食べてたじゃん。何か、ウラ技でもあるわけ?
教えてくれないカニ?
大介 : 企業秘密だガニ。
菜々 : そこをなんとカニ、カニ! 大介ガ、ニーニってば。
大介 : ほんじゃ、教えてやるだガニ。まず、釧路駅の1番線プラットホームに
釧祥館の駅弁売場があるだガニ、そこで販売する時間帯は、
おおむね特急の発車前が多いだガニ。
特急は1~2時間に1本。釧祥館のお姉さんの行動を見ていたら、
特急が発車してしまうと店を閉め、リアカー引いてどっかに行ってしまうだガニ。
菜々 : たらばガニの家だべか?
大介 : そったらこと、あんめい。釧祥館のお姉さんはカニじゃなくて、若いおカニさん、
じゃなかった、おカミさんなんだから。
菜々 : で、大ちゃん、もしかして、つけてったわけ? それじゃ、ストーカーじゃん。
大介 : ううん、ちゃーんと、お姉さんが、連れてってくれたんだよ。
菜々 : そっか、それならま、よしとしよう。で、釧祥館って、どこにあるべさ?
大介 : 釧路駅の本屋口、駅前通りをまっすぐ行くこと5~6分、釧祥館の白い旗が見えてくる。
2階建の瀟洒な建物だよ。玄関を入ると、喫茶、食堂コーナーがあって、
その奥が調理場と駅弁工場。だから、出来立てほやほやの駅弁も食べられるのさ。
菜々 : なーるほど。釧路駅の駅弁が売り切れてたら、
駅前通りの釧祥館の駅弁を狙え!ってわけね。
一句浮かんだわ。
「売り切れも、希望の星の、釧祥館様々……おっと字余り」
大介 : 菜々ちゃん、やるねえ。ほんじゃ、わても一句。
「タラバガニ、ハナサキ毛ガニ、ズワイガニ」
菜々 : なーに、それ。ただカニの種類、並べただけじゃん。
大介 : でも、ちゃんと、五、七、五になってるよ。菜々ちゃんのは字余りだガニ。
菜々 : そうガニ、ガニ、言いなさんな!