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駅弁ひとり旅・こぼれ話

第139話

三島駅「伊豆の思ひ出 文士の玉手箱」

大ちゃん、大ちゃん! 見たわよ!
漫画アクションの最新号、駅弁ひとり旅の139話!

ギ、ギク! な、な、菜々ちゃ~ん、な、な、何を見たって?

菜々 : あ! 動揺してる! あの女(ひと)だーれ? 超きれいな人!
大介 : あの女って? きれいな人? はてな?
菜々 : はてなじゃ、ないわよ。んもー! 美樹(ミジュ)さんですって?
大介 : い、いや、ミジュさんじゃなくて、ミスさんだけど。
菜々 : ええ? ミスって独身じゃん、ヤバイじゃん、大ちゃんどうする気?
大介 : そうじゃないよ、ミスだって言ってるじゃん。
菜々 : ミステイク! 間違いを犯したのね! 大介! 嗚呼!
大介 : 菜々ちゃん、なに一人で勘違いしてるの! あの人の名前は、韓(ハン)美樹(ミス)さん。
韓国の旅行会社に勤務してて、日本の観光地のリサーチのために来日中なんだよ。
韓国ではあまりポピュラーじゃない駅弁に興味津々だったから、リサーチのお手伝いを
しただけだよ。国際親善だよ。
菜々 : 本当? じゃあ、何もなかったの?
大介 : 当たり前じゃん!
菜々 : そうだったのか。あ~あ、心配して損したわ!
で、ミスさん、駅弁のこと、何って言ってた?
大介 : うん。それがね、三島駅「伊豆の思ひ出 文士の玉手箱」の中に、
本物の山葵が入ってて、超感激してた!
菜々 : 山葵って、普通入ってるじゃん。お寿司とかには。
大介 : それがね、練りワサビをパックしたのじゃなくて、本物の生の山葵が1本ちゃんと
入ってるんだよ。
菜々 : ええ? それ、もしかして、そのままカジルわけ?
大介 : んなわけ、ないっしょ! ちゃんと、ちっちゃな、プラのオロシ金がついてて、
生ワサビをシコシコやるわけですよ!
菜々 : んまー! まさに日本の食文化ね! それなら、韓国の人も感激するわよね。
大介 : うん。それはもう、大感激だったよ。
菜々 : ところで、美樹さんからは、なにか韓国語教わった?
大介 : うん、いろいろ覚えたよ。うどんは韓国でもウドンだって。
菜々 : へえ、うどんはうどんか。じゃ、お食事は?
大介 : シクタン
菜々 : 美味しいは?
大介 : マシッソヨ!
菜々 : なーるほど。それじゃ、大介の韓国語読みは?
大介 : それがね、デーケーだって。
菜々 : キャッハッハ! デーケー? 本当だ、大ちゃん、デーケー!