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駅弁ひとり旅・こぼれ話

第124話

敦賀駅(元祖鯛鮨・鯖街道さばずし・越前ごのみ)

北陸トンネルってすごいのね。全長13,870m、昭和37(1962)年
の開通当時は日本一。世界でも5番目ですって?

うん。今でこそ、青函トンネル(全長53,850m)が世界一だけど。当時は全長10kmを超えるトンネルは世界中に5~6本ぐらいしかなかったというわけさ。

菜々 : 北陸トンネルが開通する前の北陸本線は、どんなところを走ってたのかしら?
大介 : よくぞ、聞いてくれました。それ以前は、山中峠といって、より海岸線に近い山の尾根を
越えていたんだ。勾配は1000分の25、スイッチバック式で、機関車は強力なD51が活躍
していたんだよ。尾根を走るだけに、眼下には敦賀湾が広がって絶景だったそうだよ。
菜々 : へえ、その絶景、見てみたかったな。
ところで、その北陸本線の旧線って今はどうなってるの?
大介 : およそ半分は農道として活用されているよ。以前、自転車で走ったことあるけど、
敦賀湾が本当にきれいだった。
菜々 : 私も見てみたーい。だって、トンネルじゃ何も見えないもん。
大介 : そりゃそうだ。
菜々 : そうそう、北陸トンネルの入り口の駅、敦賀駅の駅弁屋さん、「塩荘」
さんて、人の名前だったのね。
大介 : ああ、駅弁「鯛鮨」で有名な「塩荘」ね。実は僕も知らなかったんだけど、江戸時代の
創業者、塩屋荘兵衛さんのニックネームなんだね、「塩荘」さんって。
菜々 : おもしろいね。私は「荘」がつくから、てっきり昔は旅館だと思ってたわ。
大介 : 僕もだよ。ネーミングって、それぞれ理由があっておもしろいね。
菜々 : ところで、大ちゃんの名前の由来は?
大介 : うん。生まれた時、体重が4000グラムもあったんだって。大きな赤ちゃんだから大。
介はお爺ちゃんの中原祐介から1字もらったんだって。菜々ちゃんは?
菜々 : 私は3月の生まれで、庭の菜の花が満開だったんだって。
そのせいか、菜の花は大好き。黄色も一番好きな色よ。
大介 : 色は大事だよね。例えば駅弁の掛け紙一つとってみても、食欲を増進させる色と、
逆に減退する色があるんだってね。
菜々 : 減退させるのはどんな色?
大介 : ブルーとか紺とかなど。冷たい色だね。逆に増進させるのは暖色系!
菜々 : なーるほど。それなら大ちゃんには、ブルーの駅弁がピッタリね。
大介 : あれれ、それは逆では?
菜々 : いいのよ。大ちゃんは、ダイエットしなくちゃいけないから!
大介 : シュン!