
気軽に足を運べて、地域色豊かな島を3つご紹介しましょう。

まずは愛知県に面する三河湾の真ん中に位置する佐久島(さくしま)。西尾市の一色港から約20分の距離にあります。
面積は、東京ディズニーランドの約3.5倍。1996年からアートによる島おこしに取り組み、島内の海岸や里山にはいくつもの作品が点在しています。実際に触れられる野外展示も多く、これらを巡るスタンプラリー「アートピクニック」が人気です。
また、かつて徳川家康も宿泊したと伝えられる崇運寺や、黒壁の集落、山の神塚古墳など歴史を感じさせる見どころも多い一方で、大浦海水浴場や佐久島海釣りセンター、バーベキュー施設など、夏を満喫できるスポットも充実しています。アサリやタコなど獲れたての魚介類をふんだんに使った名物料理にも、ぜひ舌鼓を打ってみてください。

次は、瀬戸内海に浮かぶ女木島(めぎじま)。高松港からフェリーで約20分でたどり着くこの島の中央には標高188mの鷲ヶ峰があり、山頂からはぐるりと360度、瀬戸内海の絶景を見渡せます。
なお鷲ヶ峰には広さ4,000平方m、奥行き400mの巨大な洞窟があり、夏でもひんやりとしています。かつてここに鬼が住んでいたと伝えられていることから、女木島は"鬼ヶ島"と言われることもあるほど。洞窟には鬼の大広間や鬼番人の控え室などが再現されており、桃太郎伝説に触れることができます。
また、冬になると北西から吹きつける季節風が厳しいため、家々を守るために「オオテ」と呼ばれる島独自の石垣がつくられました。今でも「オオテ」が迷路を形作るように点在しており、集落を散策する楽しみのひとつになっています。

最後にご紹介するのは、船を使わずにアクセスできる山口県下関市の角島(つのしま)。2000年に開通した角島大橋により、下関を代表する観光スポットとなりました。特に、島に渡る手前にある海士ヶ瀬公園展望台からの眺めは抜群。日本海とは思えないエメラルドグリーンに輝く海が広がる中、1,780mにも及ぶ橋が真っすぐに伸びる景観は、自動車のCM撮影でもよく使われています。
島内には、明治9年に初点灯した総御影石造りの角島灯台をはじめ、風光明媚な景色を楽しみながらのんびりできる公園が複数あります。夏は、白い砂浜が続く海水浴場が海開き。浜の近くには、海の幸をふんだんに使ったご当地料理が楽しめるお店もあります。人気のレンタサイクルで、潮風を感じながら島内巡りをするのもおすすめです。
この夏、ぜひとも"近い島"を満喫する旅にお出かけください。