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駅すぱあとアンテナ(メールマガジン)

2015年2月号








節分といえば、「福は内、鬼は外」の掛け声を発しながら豆を撒く習わしが一般的だが、全国各地には一風変わった節分が存在する。今回は、一見の価値がある風変りな節分行事をご紹介してみたい。

まずは愛知県豊橋市で毎年2月10日、11日に催される「豊橋鬼祭」。国の重要無形民俗文化財に指定され、"天下の奇祭"との呼び声が高いこの祭りは、豊橋市八町通の安久美神戸(あくみかんべ)神明社で行われる。

「青鬼と岩戸舞」や「五十鈴神楽」など、期間中は様々な催しが行われるが、"奇祭"と呼ばれるのは、11日の午後に開催されるメインイベント「赤鬼と天狗のからかい」によるところが大きい。

これは元来、日本神話の武神と荒ぶる神の戦いを表現したもので、なぎなたを持った天狗が武神、赤鬼が荒ぶる神として登場する。赤い巨体を白く太い紐で結わえた赤鬼の姿は、なんともユーモラス。相対した赤鬼と天狗は、滑稽な動作でお互いを威嚇する。

やがて赤鬼は追い詰められ、ついには懲らしめられることに。勝負に敗れた赤鬼は、お詫びとしてタンキリ飴を撒きながら境内を走り回る。

そして神社を出て街中へ。タンキリ飴は鬼祭の縁起物で、厄除けと夏病みを防止するといわれ、見物客は競って拾い集める。さらにタンキリ飴と同時に撒かれるのが、白い粉。あたり一面がもうもうと白くなり、見物客の顔も粉だらけになる。この粉を浴びることでも、ご利益につながるという。ぜひとも粉を浴びる覚悟のうえ、厄除け祈願として見物してみてはいかがだろう。

■安久美神戸神明社
http://akumikanbeshinmeisha.blog.fc2.com/
京都の寺や神社でも、毎年2月3日には節分行事が各所で行われている。ご紹介したいのは、源氏物語を執筆した紫式部の邸宅跡としても知られる廬山寺(ろざんじ)の節分だ。

同寺院の節分は「追儺式鬼法楽(ついなしきおにほうらく)」と呼ばれる。追儺(ついな)とは、鬼や邪気を追い払うことで、鬼法楽(おにほうらく)は、鬼踊りのこと。境内に太鼓と法螺貝の音が響き渡ると、満を持して松明と宝剣を持った赤鬼、大斧を持った青鬼、大槌を持った黒鬼が登場する。三匹の鬼は、人間の煩悩の象徴だ。

堂内では厄除け開運、福寿増長の護摩供の修法が執り行われているのだが、その周りを鬼たちが踊りながら取り囲み、邪魔をしようとする。しかし、護摩供の秘法、追儺師の邪気払いの法弓、蓬莱師と福娘によって撒かれる蓬莱豆と福餅の威力によって、鬼たちはあえなく退散するという流れだ。

すでに一風変わっているが、ここからが真骨頂。邪気払いされ、改心した鬼たちが、見物客たちの体の悪いところをなでて、病気平癒を祈願する「鬼のお加持」が始まる。怖い形相の鬼たちが、一転して人びとのために尽くす姿は、なんとも痛快だ。

午後4時頃からは、大豆の外側を砂糖で固めた紅白の豆「蓬莱豆」と「福餅」が撒かれる。蓬莱豆は寿命を延ばし、福餅は開運出世を促すそうだ。多くのご利益を授かれる廬山寺の節分に、ぜひ出かけてみてほしい。

■廬山寺
http://www7a.biglobe.ne.jp/~rozanji/
一般的な節分の掛け声といえば「福は内、鬼は外」だが、地域によっては異なる掛け声を発する習わしがある。

まずは、「鬼は外」ではなく「鬼も内」という掛け声。奈良県の金峯山寺(きんぷせんじ)をはじめ、追い払われた鬼を仏門に帰依させるために「鬼も内」と発するところがある。また、"鬼"の字がつく地域も「福は内、鬼も内」と発するところが多い。

たとえば、日光の観光地として名高い鬼怒川温泉。2月7日(土)、8日(日)に鬼怒川温泉駅前広場で「鬼怒川温泉鬼まつり」が開催され、「鬼も内」の掛け声を聞くことができる。

群馬県藤岡市の鬼石地区で毎年2月3日に開催される「鬼恋節分祭」では、「福は内、鬼も内、悪魔は外!」の掛け声で豆撒きが行われる。かわいい鬼の着ぐるみも多数登場。怖い形相をした鬼ではなく、いわば「ふなっしー」のような親しみのあるキャラクターなので、子ども達に人気だ。その他、鬼が豆を撒く側に回ったり、鬼とのじゃんけん大会やステージイベントがあったりと、鬼と仲良くなれる一風変わった催しとなっている。

「ごもっとも様!」という珍しい掛け声を発するのは、埼玉県秩父市の三峯(みつみね)神社。毎年2月3日の節分祭を「ごもっとも神事」という。

社殿での豆撒きは「福は内」の掛け声と共に行われる。ここまでは一般的な節分行事と変わりないが、その際、後ろに控えた人びとが「ごもっとも様!」と叫び、大きな"ごもっとも棒"が前上方に突き出される。

檜で作られた"ごもっとも棒"は、短いもので35cm、長いもので90cm。すりこぎ棒のような形で、頭の部分には注連縄が巻かれ、根元にはみかんが2つぶら下がっている。いわば男性の象徴だ。この習わしには、子授けの吉兆があるといわれている。

最後にご紹介したいのは、毎年2月3日に開催される箱根神社の節分祭。箱根神社では、宮中で行われていた追儺式と、金太郎伝説に由来する鬼を祓う儀式「鬼やらい」を合わせた、古式豊かな節分祭追儺式が行われる。時代装束を身にまとった一向が町内を巡り、箱根神社へ。そこで剣の舞や豆打ちなどで邪気払いが行われ、「福は内、鬼は外」の声が境内にこだまする中、豆撒きが行われる。しかし、鬼はまだ退治されておらず、なんと芦ノ湖を水上スキーで逃げ回るのだ。そこで、湖畔を望む平和の鳥居と、船からの豆打ちが行われ、今度は本当に鬼が退散することになる。

なんともユニークな節分行事へ、ぜひ一度足を運んでみてはいかがだろう。

■鬼怒川温泉鬼まつり(日光市)
http://www.city.nikko.lg.jp/fujihara_kankou/kankou/kinugawa/event/

■鬼恋節分祭(藤岡市)
http://www.city.fujioka.gunma.jp/kakuka/f_onishi/onikoisetubunn.html


■三峯神社
http://www.mitsuminejinja.or.jp/


■箱根神社
http://hakonejinja.or.jp/

【 鉄道 】
JRは、JR時刻表2015年2月号の内容に対応
私鉄および公営は、2015年2月1日現在の時刻表に対応

< ダイヤ >  
阪堺電気軌道
2015/2/1 阪堺線 ダイヤ変更に対応
伊予鉄道
2015/2/1 市内電車 ダイヤ改正に対応
< 臨時ダイヤ >  
東武鉄道
2015/1/2~当面の金曜 
東上線 臨時〔TJライナー〕運転と一部ダイヤ変更に対応
 
2015/2/1~3/29の金・土休日 
東武スカイツリーライン、日光線、鬼怒川線 臨時特急〔きりふり〕〔ゆのさと〕運転と一部ダイヤ変更に対応
 
2015/2/1~3/29の土休日と3/6、13、20、23~27、30、31 
東武スカイツリーライン、伊勢崎線、日光線、鬼怒川線、東武アーバンパークライン 臨時特急〔スカイツリートレイン〕運転と一部ダイヤ変更に対応
 
2015/2/7~3/29の土休日 日光線、鬼怒川線
JR直通臨時特急運転と一部ダイヤ変更に対応
 
2015/2/9、25 
東武スカイツリーライン、東武アーバンパークライン
団体客輸送と臨時回送運転に伴う一部ダイヤ変更に対応
西武鉄道
2015/2/9~15、21~24、28
新宿線、西武園線、国分寺線 2月分競輪開催日ダイヤに対応
小田急電鉄
2015/2/14、15、21、22
小田原線、江ノ島線 臨時特急〔メトロおさんぽ号〕運転と一部ダイヤ変更に対応
東京地下鉄
2015/2/14、15、21、22 
千代田線 臨時特急〔メトロおさんぽ号〕運転に対応
< 運賃 >  
阪堺電気軌道
2015/2/1 運賃改定に対応
沖縄都市モノレール
2015/2/1 おとなりきっぷのみ運賃改定に対応
北総鉄道
2015/2/10 運賃改定に対応
  【 バス 】
 
JR東日本
2015/1/31 常磐線 竜田~原ノ町間 代行バス運行開始に対応
その他の改訂情報は駅すぱあとワールドをご覧ください。

次回2015年3月号は、2015年2月25日(水)配信予定です。お楽しみに!
「駅すぱあとアンテナ」2015年2月号
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発行  株式会社ヴァル研究所 http://www.val.co.jp/
発行日 2015年1月28日(水)
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