読みモノ&レポート満載! 駅すぱ図書館

駅弁ひとり旅・こぼれ話

第53話

根室本線の各停キハ40に乗って池田駅に到着!
プラットホームへ、軽々ポン!

同じく、プラットホームへ、ドテドテ、ドッスン!(重いので)
あ、ここは池田駅? チチチチチ、ホホホホ、
ククククク………、と泣き崩れる。

菜々 : 大ちゃん、どうしたの? 男の子でしょう! ハイ、立ちなさい!
大介 : だって……、ほら3番線が、無くなってるう。
菜々 : 3番線? ちゃーんとあるじゃない。

大介 : 違うよ。3番線から出ていた
「ちほく高原鉄道ふるさと銀河線」が、
無くなっちゃったんだ。
菜々 : え? 高原鉄道? ふるさと銀河線?
いつ無くなったの?
大介 : 忘れもしない、去年の4月20日さ。
菜々 : えー、そんなに最近のことだったの?
大介 : うん。僕もね、「ふるさと銀河線応援ネットワーク」のメンバーになって東京から
応援のメッセージを送り続けたんだけど、駄目だった。最後はあっけなかったな。
菜々 : ふるさと銀河線って、何歳だったの?
大介 : 明治44年生まれ、いや開業だから95歳。
菜々 : 100周年を目前に廃止か。うーん、私も悔しい。
そうだ、大ちゃん、ハイ、池田駅の駅弁!
大介 : お、いつの間に。「十勝牛のワイン漬ステーキ辨當」と「親子辨當」だ。
どちらも池田駅の名物駅弁だね。
ここ池田は北海道でも有数の十勝ワインの産地なんだよ。
十勝牛をそのワインで漬けたステーキは、香りといい、柔らかさといい絶品だね。
菜々 : 私の「親子辨當」もチョーおいひい。鶏肉と煎り卵の絶妙なハーモニーに感激!
大介 : それにしても、池田駅にはこんなに美味い駅弁があっても、
もう、「ちほく高原鉄道
ふるさと銀河線」に乗れないのは、なんとも残念だね。
菜々 : あ、大ちゃん、あの看板見て! 観光鉄道として復活に向け協議中ですって!
大介 : おーし、オイラも頑張って応援するぞ!
菜々 : ワタシも! あ、大ちゃん、デザートにバナナ饅頭も買っておいたよ。
大介 : バナナ饅頭? うれしいねえ! 北海道でバナナ饅頭が食べられるとは。