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駅弁ひとり旅・こぼれ話

第46話

いかめし

Q : 今回から函館駅を起点に「北海道駅弁ひとり旅」のスタートですが、函館駅から乗るJR北海道の最初の列車は、特急「北斗」「スーパー北斗」それとも各駅停車?

いずれも、ブッブー! 正解は、「SL函館大沼号」。

Q:あ、知ってます。ゴールデンウィークや夏休みに運転される蒸気機関車C11ですね。
大介:ピンポーン! 日本の蒸気機関車では、D51が1115両製造で最大両数だったけど、タンク機関車では381両造られC11がベストセラー機だったんだ。
Q:タンク機関車って、何のことですか?
大介:意外に大人は知らないことだけど、子供たち、それも男の子ならたいてい知ってるよ。「機関車トーマスは、タンク機関車」、急行列車用の「機関車ゴードンはテンダー機関車」って、歌にもなっているからね。
Q:へー、機関車トーマスがタンク機関車だなんて、初耳でした。
大介:機関車トーマス、いや、C11はタンク機関車で、D51やC57はテンダー機関車なんだ。その違いは機関車の格好にある。蒸気機関車の燃料は石炭と水だが、C11などタンク機関車は自らの車体後部に石炭を積み、車体サイドのタンクに水を搭載している。一方、D51などは機関車ではなく、機関車のすぐ後ろに連結した炭水車(英語でテンダー)に石炭と水を載せているんだ。それがテンダー機関車さ。両者にはそれぞれ長所短所がある。テンダー機関車は大量の石炭、水を搭載しているから長距離ノンストップ走行が可能だ。一方、タンク機関車は石炭、水の搭載量が少ないので短距離向きだが、テンダー機関車のように後部にテンダーがないので、後部の見晴らしもよく、バック運転が得意。つまり小回りが利くってわけ。
Q : C11って、便利な機関車なんですね。ところで、今回の駅弁は?
大介:「SL函館大沼号」の終点、森駅の「いかめし」470円だよ。
Q:わー、それなら僕も知ってます。京王駅弁大会のチャンピオンですよね。
大介:その通り! 1971年から2007年までの37大会連続第1位という金字塔を打ち立てた。
Q:ど、どのくらい売れるんですか。
大介:過去最高が2004年の12日間で7万723 個。ということは1日平均5894個、1日の営業時間を10時間とすれば、1時間で600 個、1分間に10個、6秒毎に1個ずつ売れたことになる。どう、びっくりした?