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駅弁ひとり旅・こぼれ話

第100話

滊車辨當

え? 100回? 本当? 漫画アクションの「駅弁ひとり旅」、
今回で、第100回ですって? やった! ドドドドドド、プューン!
「祝!100回記念!」打ち上げ花火でい! パチパチパチ!拍手!

すいごねえ! 振り返れば、連載100回か。
感慨深いねえ、オイラ。

菜々 :ねえ、大ちゃん。第1回目のこと覚えてる?
大介 : うん。もちろん! あれは2005年7月19日号のことだった。
菜々 : え! もう4年も前のことなのね?
大介 : そうだよ。東京駅から〝ブルートレイン〟寝台特急「富士」に乗って
九州は大分へと向かう旅だった。記念すべき第一回目の駅弁は、
東京駅の「極附弁当」3800円!
菜々 : そうそう。私は「はやぶさ」で熊本へ行ったのよ。大ちゃん、ありがとう! 
あの時、「シウマイ弁当」プレゼントしてもらったこと、今でも決して忘れてないわよ
大介 : ハッハッハ。そんなこともあったねえ。
でも、この4年間で世の中ずいぶん変わったよ。
まず、寝台特急「富士・はやぶさ」の廃止さ。
日本一のターミナル、東京駅発着のブルートレインが、まさか廃止になるなんて、
夢にも思わなかったからね。
菜々 : そうね。それに、大ちゃんと高千穂で再会して乗った「高千穂鉄道」も台風で
甚大な被害を受けて廃止されちゃったわ。
大介 : うん。たった4年だけど、されど4年だね……。(シュン)
菜々 : しょんぼりするなんて、大ちゃんらしくないわよ! 
今回は、祝!100回記念じゃない! 元気出して!
大介 : おりゃー、どすこい! どすこい!
菜々 : でました! メタボ大介の十八番! 熊の土俵入り!
大介 : ちょっちょっちょっと、菜々ちゃん。調子に乗るからヤメテ!
菜々 : よ~し、元気出たな! ところで大ちゃん、100回記念の駅弁は?
大介 : 宇都宮駅「滊車辨當」だよ。
菜々 : 滊車って、記者のこと?
大介 : ブッブー! 雑誌記者、尾崎菜々。そんなことじゃ帰社しなさい。
菜々 : わざと言ったのよん。:滊車って、汽車のこと?
大介 : うん。明治時代には、そう書いたそうだよ。
菜々 : 「滊車辨當」チョー難しい字ね。
大介 : うん。明治18年7月、宇都宮駅開業と同時にゴマ塩おにぎり2個を竹皮で包み
5銭で販売したのが、日本最初の駅弁さ!
菜々 : おにぎり2個か。素朴でいいわ! 大ちゃんも、毎日これだったら、
メタボにならなかったかも。
大介 : おいおい。